保育士一般試験勉強~外国人編~フレイレ・イリイチにスポットライト

保育士試験勉強

単に暗記したい人はYouTubeを見るのがオススメ。

背景をいろいろ知ったほうが覚えやすい!でも全員調べる余裕はない!って人へ捧げます。

まとめた人物はすべて過去問で(ひっかけ問題の誤選択肢としても含め)出題されたことのある人たちです。

今回は20世紀、同時代にヨーロッパと南米で活躍した2人にスポットライト。

前回→ヴィゴツキー・ゲゼル・ブロンフェンブレンナー

 

パウロ・フレイレ

ブラジルの教育思想家、哲学者。

ブラジルにて貧困児へ教育を行い、「被抑圧者の教育学」「希望の教育学」を執筆。

ブラジルの貧困農村で識字率を向上させた。

知識偏重型教育(銀行型教育)のあり方を批判した。

銀行型教育とは、人々が銀行へ預金するように、教師が学校を通じて生徒へ一方的に知識を与えることを指す、生徒を銀行にたとえた言葉。

銀行型教育については「被抑圧者の教育学」で語られている。

一方的な抑圧・被抑圧関係をつくる銀行型教育に代わり、教育では抑圧する側・される側の双方が人間的になれる「対話」が重視されるべきとした。

フレイレは抑圧される側はもちろん、抑圧する側も「正直何を押し付けているかわからなくなっていて人間性が失われている」と、識字率すら低かった当時のブラジルにおいて当然であった啓蒙思想の批判になることすら考えていた。

そのためクーデターが起こると軍から国を追われ、亡命しながら執筆を続けた。

「エンパワーメント」の概念・言葉の生みの親。

エンパワーメント:直訳では「力をつける」。標準とされるものに惑わされず、社会的にはマイノリティであっても自分自身を認め、自身の人間性や尊厳を取り戻すこと、のような意味としてよく人権教育で用いられる。

現実や自身を見つめるためにも文字の習得が欠かせないと考えた。

20世紀を代表する教育家としてはフレイレとイリイチの2人がよく挙げられる。

 

イヴァン・イリイチ

オーストリア、ウィーン生まれの牧師。

貧しい街で司祭を申し出て赴任していたが徐々にバチカンと対立するようになり、最後は司祭位を剥奪される。

権力に対抗する思想が強い。

たとえば、電車を見れば人間本来の足が損なわれる、医療を見れば医師職の専門性が進み他の手出しができなくなる、など、産業や文明の批判も行っている。

教育批判は代表的なものに「脱学校の教育」がある。

「脱学校の教育」では、学校制度を通じて「教えられ学ばされる」ことにより「自ら学ぶ」など、学習していく動機をもてなくなる様子を「学校化」として批判的に分析した。

第一言語(母国語)などは学校に通わなくても習得できるように、学校に行かなくても学は身につけられる(教育の権力が学校に集中するのはおかしい)とも唱えている。

今でいうフリースクールなどを進める案も出している。

 

まだまだ次回へ続きます。

 

参考文献

今回の参考文献は以下の通り。

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